三輪田学園中学校は、「徳才兼備の女性の育成」を掲げて創立されました。
徳才兼備とは、才知と人徳を兼ね備えた状態を指し、
三輪田学園中学校はこれを現代風に解釈すると、
豊かな人間性と高い学力を併せ持つ状態であるとしています。
誠実であることを美徳とする校風で、
学力だけでなく人間力の育成に力を入れているという特徴があります。
三輪田学園中学校について
三輪田学園中学校の創立者は三輪田眞佐子という、明治の教育者です。
幼い頃より漢籍や古典に親しみ、
家塾の代講を勤めるほどに賢かった三輪田眞佐子は、
岩倉具視の子女の教育、師範学校の指導などを経験したのち、
近代女子教育の必要性を強く感じて三輪田学園をひらきました。
当初は男子部がありましたが、女子教育に注力するために男子部を閉じた
という珍しい歴史をもっています。
1903年(明治36年)には、東京都府内の私立として2番目に認可を受けた伝統ある学校です。
現在は、英語教育、ICT教育に力を入れており、
読書や哲学対話、探究ゼミといった多角的な学びを実践しているのが特徴です。
英語入試のレベル
三輪田学園中学校の入試には、帰国生入試のほかに「英検利用入試」があります。
英検利用入試は、国語、算数の試験のいずれか高い方と、
英検級による「英語のみなし点」を合計して合否を決める入試です。
三輪田学園中学校は、英検2級以上を100点、英検準2級を85点、英検3級を75点としています。
なお、出願時には「CSEスコア証明書」が必要です。
帰国生入試の考査方法も、同様に英検級もしくはCEFRレベルに基づくみなし点の導入があります。
このみなし点と、国語・算数、保護者同伴面接によって合否が決まります。
英語教育のクオリティ
英語教育は、聞く、話す、読む、書くの4技能をバランスよく伸ばす
包括的なカリキュラムが実施されています。
中学一年生から、フォニックスが使われており、
小テストや単元テストで反復学習を何度も実施しながら
基礎がためを重視した授業が展開しています。
グループワークやエッセイライティングも積極的に取り入れられ、
マンツーマンでのオンライン英会話も導入されています。
中学1年生時にはTokyo Global Gateway(東京英語村)、
2〜3年生時はEnglish Camp、カナダ研修、高校生ではイギリス研修など、
生きた英語を学ぶ体験を段階的に行うことができます。
一般向け英語入試の合格率、倍率
一般向け英語入試(午前)の倍率は1.8倍です。
なお、一般第1回午後は3.1倍、第2回午前は5.7倍となっており、
少子化で定員割れが珍しくない中で、非常に高い倍率となっています。
しかし、英検利用であれば英語のみなし点が100点となるので、
英語が得意なお子さんであればかなり有利に受験を戦えるでしょう。
三輪田学園中学校独自の取り組み、特色
三輪田学園中学校は、読書や哲学対話、探究学習などを、
好きや得意で自分を伸ばす学びという意味で「矛」、
英語とICTを生きていく上で必要なスキルという意味で「盾」と位置づけ、
両者を使いこなすためのカリキュラムを実施しています。
自分の人生を切り開き、自分を助けるための力を、
矛と盾になぞらえるのは思春期のお子さんにとっても理解しやすく、
独自性を感じる特色と言えるのではないでしょうか。
中学卒業時には、社会的テーマに沿った本を4冊選び、
卒業論文を執筆、ポスターセッション、発表を行うという大学さながらの学習も用意されています。
三輪田学園中学校の卒業生、主な進路は?
三輪田学園中学校は中高一貫教育です。
高校からの合格実績は、国公立・早慶上理が若干名、
G-MARCH、日東駒専、医・歯・薬・看護医療が多数、
成蹊・明学、武蔵・國學院・女子大などへの進学も多数となっています。
また、難関大への推薦もしくは総合型進学者も前年度は40名以上と多く、
推薦での大学進学を希望しているお子さんにとっても魅力のある学校と言えそうです。
校風について:どんなお子さんが向いている?
女子校ということで、のびのびと生活することに喜びを感じるお子さん、
自分のペースで英語と勉強を頑張っていきたい努力感のお子さんに向いています。
また、多様性を重んじる社会にあっても
女性らしい強さやひたむきさを大切にしてほしいというご家庭におすすめです。
まとめ:三輪田学園中学校は英語が得意なお子さんにおすすめ!
三輪田学園中学校は、自分の好きを伸ばし、
大きな壁を乗り越えるために必要な力を培うという
一貫したポリシーをもって教育を実施している学校です。
明治時代から続く伝統がありながら、ICTや英語、探究学習といった
現代の価値観にマッチした学びを実施しており
難関大、医療系進路にも強いという特徴があります。