VRはエンターテイメントだけでなく、様々な分野での活躍が期待されています。中でもユニークな使い方の1つが英会話で、利用者は仮想空間で英会話学習に励むことができます。
ただ、わざわざ仮想空間で英会話を練習する意味は何なのか、そしてどうやって学習を進めていくのかと考える人も多いでしょう。
今回はVRで学ぶ英会話について、その概要をご紹介していきます。
VR英会話とは
VR英会話は、その名の通りVR空間で英語のコミュニケーションを学習する手法です。
仮想空間で英語を学習
一度VRを体験したことのある人ならわかるかと思いますが、VRは専用のデバイスを頭に装着することで、プログラムで設定した通りの場所に行くことができます。
もちろんデータさえあればアメリカやフランス、南アフリカなど、自分が行きたいと考える場所にどこでも行くことができ、まるで現地にいるかのような感覚を擬似的に体験することが可能です。
VR英会話はこのような仮想空間にいながら、英会話を練習することで、海外留学に行ったような気分で英会話に臨むことができるようになります。
好きなシナリオで学べる
英会話とは一言で言っても、日常で話すためのコミュニケーションですから、様々なシチュエーションが想定できます。ホテルのチェックインや道を尋ねるとき、友人との会話に至るまで、日々の生活を振り返ってみても、英語で行うであろう会話は無数です。
学習を進めていくと、中にはシチュエーションの得手不得手も出てくるものです。そんな時には自分の苦手なシナリオを重点的に練習すれば、自然な会話ができるようになるでしょう。
英会話のメリット
次にVR英会話の持つメリットについて見ていきましょう。
何度でも練習できる
VRで語学学習を行う理由は、これが一番大きいと言えます。現実世界で対人のコミュニケーションを行う場合、その人と話す時間は非常に限られてしまいます。
また、たとえ英会話教室の場合でも、何度も同じ会話をこなすのには時間の都合もあるので、落ち着いて会話に集中できないというケースもあるでしょう。
VRでは全てが仮想上の存在となるため、何度同じ会話をしても人に迷惑をかけることはありません。好きなだけ苦手分野の克服に打ち込むことができるでしょう。
臨場感のある体験が可能
何度も練習できる教材といえば、映像を見ながらの練習というものがあります。VRならまるで自分がその場所にいるような臨場感と当事者意識を持って臨むことができるので、実際の英会話のような緊張感を味わうことができます。
やり直しができるコンピューター相手とわかっていても、立体的な空間に自分が放り込まれるとなると、やはり最初はその雰囲気に飲まれるような感覚があります。本番さながらの仮想空間に慣れることができれば、現実でもうまくコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
恥ずかしい気持ちを払拭できる
まるで現実のような立体的な空間で何度も英語を話していくうちに、自然と英会話で話すことが当たり前になって行くような感覚も得られるでしょう。
通常の英会話教室や映像を見ての学習では、どうしても自分が英語を話さなければいけないというプレッシャーもあり、ついつい萎縮してしまいがちです。
一方仮想空間で話しかけてくるコンピューターはあくまでも自分のアバターに話しかけているだけなので、そのワンクッションが挟まっているだけでも大きなリラックスにつながります。
VR英会話の活用方法
そんなメリットを有するVRでの英会話学習ですが、どのような場合に活躍が期待できるのでしょうか。
家庭での学習に最適
1つは家庭内での語学学習です。近くに英会話教室がない場合や、通う時間がないという人は、家庭で気軽に学習を進められます。
オンライン英語学習は少し自分には合わなかったという人でも、VRなら全く異なる環境で英語学習に臨むことができるでしょう。
経済的な海外留学
VR英会話の場合、短期の海外留学へ行くよりもはるかに経済的に英語を学ぶことができます。
VR機器は本体の購入こそそれなりの価格がするものの、一度買ってしまえばずっと使い続けることができます。一方海外留学となるとビザの取得や旅費、宿泊場所の確保にお金も時間もかかるため、短期で行く場合はその割に合わないと感じる人もいることでしょう。
長期で海外に滞在するということであれば話は別ですが、ちょっとした英会話能力の習得であれば、VR英会話を活用した方が効率的ですし、何より忙しくてスケジュールが合わないという人にもおすすめできる学習方法になっています。
おわりに
英会話を学ぶための方法は、今や非常に多様な時代となっています。VR技術もまた語学学習に盛んに導入されているテクノロジーで、サービスの拡充が徐々に進んでいくであろう分野でもあります。
まずは安いものでも良いので、VRで学ぶ英会話がどのようなものかを体験してみるのも良いでしょう。