帰国子女として日本で進学するお子さん、そしてご家族にとって中学入試は難しい課題です。

多くの場合、これまで過ごしてきた海外の学校と、日本の教育システムは異なります。

そのため、帰国子女が入試に臨むのは難しいのではと諦めてしまうご家庭もあります。

しかし、英語を強みにしている学校や帰国生に強い学校を選ぶことで、自信をもって入試にチャレンジできるはずですので、コツコツ情報収集することをおすすめします。

帰国子女が直面する中学入試の難しさとは

日本に帰国した帰国子女には、文化が違い過ぎて学校に馴染めない、それに伴って学校でやりたいことや頑張りたいことが見つからず勉強へのモチベーションが保てないという問題が立ちはだかることがあります。

さらに、日本語が母語でない帰国子女にとっては、日常生活にもさまざまなハードルがあるでしょう。

母語ではない日本語で受験する選択をすれば、中学入試はさらに難しいものとなります。

保護者の多くは、海外にいる間は説明会やオープンスクールに参加できず、情報を取得できない、子どもにどの学校がふさわしいかを体験させられないというジレンマを抱えています。
また帰国しても生活をこなすだけで精一杯な日々が続き、受験に向けて暮らしのリズムを整えるのが難しいケースもあるかもしれません。

こうした不安や焦燥が家庭の中に充満してしまうと、家族間でイライラ、ギスギスした空気がたまって、誰もが悲しい思いをしてしまいます。

帰国子女のお子さんがスムーズに中学入試を受けるためには、「英語」に特化した学校を見つけ、帰国子女というアドバンテージを活かした受験をすることが大切です。

英語選択の重要性をおさえておきましょう

帰国子女が英語を選択肢のひとつとして選ぶことで、中学入試をよりスムーズに乗り越えることができます。
英語、あるいは外国語科目を入試の一科目として含めている学校は、帰国子女にとって高得点を取りやすく、合格の可能性が高い学校と言えるでしょう。
さらに、英語は国際共通語であるため、中学・高校卒業後の進学や留学、就職においても大きな武器となることは間違いありません。
海外生活で培った英語を「強み」として入試に挑むことで、将来のキャリアアップも期待できます。

東京の中学入試事情を知っておきましょう

東京は、中学入試競争率が非常に高い地域のひとつです。

なかには、理想的な学習のために受験を機に東京へ引っ越す家庭もあり、東京都以外の首都圏からも多くの小学生が中学受験をします。
一方で、先進的な学校が多いのも特徴で、国際的な環境で過ごしてきた帰国子女にとっては、東京の中学校への進学が望ましいケースが多いのもまた事実です。
東京の中学校は、国際交流に積極的な校風の学校が多く、多様な文化的背景を持つ生徒たちが学んでいます。そのため、帰国子女にとっては帰国後もより自然な環境で学ぶことができると言えるでしょう。

東京で英語を武器に受験できる中学校とは

中学入試競争率が高い東京であっても、英語を選択し、しっかりと勉強を進めることで、帰国子女にとって最適な進学先を見つけることができます。

渋谷教育学園渋谷中学校

難関校として知られていますが、帰国子女の受け入れ体制は厚く、ハーバード大学やボストン大学、スタンフォード大学など海外への進学実績も高いのが特徴です。
北米式の本格的な英語授業が受けられるのも、帰国子女にとっては魅力になるでしょう。

攻玉社中学校

男子校ではありますが、英語と面接のみで受験できて、帰国枠として国際クラスがあるなど、帰国生にとって安心できる環境です。
進学実績も高く、中学・高校と日本できちんと勉強を深めてほしいというご家庭も安心でしょう。

頌栄女子学院中学校

女子校ではありますが、生徒の2割ほどが帰国子女です。

ミッション系の由緒正しい学校で、英語の筆記試験のレベルは高く、入学後は英書を読む習慣を身につけさせるなど、英語教育に熱心なのが特徴です。

ネイティブ教員の授業も充実しています。

広尾学園中学校

TOEFLのスコアが高いと英語の試験が免除されるなど、英語を得意とする帰国子女にとってはアドバンテージがある学校です。
また、医大進学を目指すコースやサイエンスに特化したコースなど、多様な学びを用意している学校として注目が高まっている学校です。

まとめ

日本に帰国した帰国子女にとって、中学入試は難しいものですが、英語を選択肢のひとつとして選ぶことで、スムーズに乗り越えることができます。

帰国して年数が経っている場合は、英会話教室で英語を使ったコミュニケーションのリハビリをするのも良いでしょう。

英語を軸において中学入試を検討するなら、できることを少しずつトライしていくべきです。